Chapter 3.2 Disaster risk factors – hazards, exposure and vulnerability

Authors: Saulnier DD, Dixit AM, Nunes AR, Murray V.

第3.2章では、災害・健康危機管理(Health EDRM)の要因を評価するための調査を行う際に考慮すべき点について、以下のように記述しています。 

  1. ハザード、曝露、脆弱性/能力がどのように災害リスクを生み出すか。
  2. 災害研究において、リスクを定義し、特定し、測定することの課題。
  3. 災害の因果研究における妥当性と質に関する共通の課題
  4. 災害リスク要因の評価研究の進め方

本章について

災害・健康危機管理について意思決定を行う人々は、災害に巻き込まれた人々のリスクに影響を与える要因について信頼できる情報が必要です。災害のリスク因子とハザードをよりよく理解することは、災害・健康危機管理に関連するエビデンスに基づいた意思決定を支援することにつながります。 

本章では、災害リスクの分野を概説し、問題の原因を特定するためにどのような研究が可能か、また、これらの原因やその影響の大きさをどのように信頼性をもって測定することができるかを議論しています。因果研究の妥当性に関わる方法論について定義し、的確な研究方法が、災害の健康への影響に関するエビデンスにどのように貢献できるかを示しています。 

本章のケーススタディ

  1. 災害時の構造的リスク:ネパールの地震と低強度石造。
  2. 曝露リスク低減のための組織行動の変化:先天性風疹症候群予防のためのワクチン接種。
  3. 健康リスクとしての個人の脆弱性の理解:寒冷化の影響と健康の社会的決定要因。 

本章のキーメッセージ

  • 災害は、ハザード・曝露・脆弱性の組み合わせです。災害の結果の原因因子を見つけることは、災害のリスクファクターを調べることを意味します。
  • 危険因子は予測不可能な形で組み合わされ、複雑で特殊な研究状況を生み出すことがあります。難しいことではありますが、研究が有効であるためには、この複雑さを把握し、認識しなければなりません。
  • 研究を計画し、実施し、利用する際には、使用されている定義、測定、リスク因子を注意深く精査することが、個々の研究および全体的なエビデンスからどのような結論が導き出されるかを理解するために重要です。 

 

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