災害・健康危機管理

第3回国連世界防災会議の成果文書である「仙台防災枠組2015-2030」に象徴されるように、近年、保健医療が防災全体の中で重要視されています。持続可能な開発目標(the Sustainable Development Goals (SDGs))、国際保健規則(the International Health Regulations (IHR))、WHOの第13次総合事業計画2019-2023 (the WHO 13th General Programme of Work (GPW13))などの世界的枠組みの中でも、危機や災害の保健への影響を観察・評価し、保健制度や地域社会のレジリエンスを向上させることが、目標・ターゲットとして掲げられています。

そのような文脈の中で、災害医療や看護、公衆衛生や疫学、保健医療政策などを包摂した概念である「災害・健康危機管理(Health Emergency and Disaster Risk Management (Health EDRM))」における、研究や政策、実践の向上が求められています。WHO神戸センターは、本部直轄の政策研究機関として、WHO本部の防災部局と連携して本領域の研究開発に取り組んでいます。2022年2月現在、主に以下4つの事業を展開しています。

 

 

研究手法の標準化と向上

 

100名以上の国際的な専門家と協力し、危機や災害に際して、災害・健康危機管理の研究を効果的に計画・実施・報告するための包括的なガイダンスを開発し、その普及と定期的更新に取り組んでいます。

 

主要研究テーマに関する研究事業

 

2018年に開催した専門家会議で策定された4つの研究領域(保健医療データの収集と管理、精神保健と心理社会的支援、特定の集団の保健ニーズ対応、保健医療人材育成)および2020年より取り組んでいる「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行下における災害健康危機管理」について、国内外の研究機関・学術機関と協力して研究プロジェクトを実施しています。

 

災害・健康危機管理に関する

WHOナレッジハブとグローバル研究指針

2018年より、WHO神戸センターは、世界の研究や事業をリードする専門家と協力し、災害・健康危機管理における主要な研究テーマと研究課題(リサーチクエスチョン)を策定、定期的に更新しています。2022年にはその集大成として「災害・健康危機管理に関するWHOグローバル研究指針」を策定する予定です。また、既存の研究や知識を統合し、政策提言をサポートする「災害・健康危機管理に関するWHOナレッジハブ」の創設も進めています。

 

災害・健康危機管理に関する

WHOグローバル・リサーチ・ネットワーク

本領域の科学的エビデンスを効果的に発展させるべく、世界の専門家およびWHO本部、各地域事務局とネットワークをつくり、定期的な情報共有と協働プロジェクトの開発を行っています。2022年2月現在、世界40か国200名超の研究者や行政職員、WHOや国連機関等の関係者が参画しています。

 

関連文書およびリンク

災害・健康危機管理に関するWHOグローバル・リサーチ・ネットワーク 定款(英語) 

災害・健康危機管理枠組(WHO本部防災部局 2019年発行(英語))

災害・健康危機管理に関するファクトシート(WHO本部防災部局(英語))