Q&A(COVID-19):接触者追跡

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19):接触者追跡

2021年5月31日|Q&A

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接触者追跡とは?

接触者追跡とは、COVID-19ウイルスの感染者に接触した人を特定し、評価し、管理するプロセスです。接触者追跡とそれにより特定された接触者の自宅等待機は、人と人との間の感染を抑止し、ウイルスの拡大を抑えるために重要となる公衆衛生上の手段です。さらに、重症化リスクの高い人がウイルスに曝露したことを早期に知ることができるため、症状が出た場合に迅速に治療を受けられます。

接触者追跡はウイルスのまん延防止に役立ちますか?

はい。接触者追跡は、COVID-19をはじめ感染症の大流行を制御するために必要不可欠な公衆衛生措置の一つです。接触者追跡により感染の連鎖を断ち切ることができます。患者を迅速に特定して隔離と治療を行い、また接触者の自宅等待機をサポートすることで、ウイルス感染を阻止できます。

COVID-19ウイルスの新しい変異株に対しても、接触者追跡は有効ですか?

はい。COVID-19ウイルスの新しい変異株に対しても、接触者追跡の有効性は原則として変わりません。変異株の中にはより感染力の強いものもあるため、ウイルスのまん延防止のためには、徹底したタイムリーな接触者追跡と自宅等待機のサポートがより重要になります。

自分が接触者であるかどうかを知るにはどうすればいいですか?接触者であった時はどうすればいいのでしょうか?

最近感染した人の接触者である可能性があると思う場合、接触者の定義に当てはまるかどうかを判断するために保健当局から連絡が来るはずです。また、あなたと接触した後に陽性とわかった人から、直接教えてもらう場合もあるでしょう。COVID-19接触確認アプリをダウンロードしている場合は、携帯電話で通知を受けることもできます。

接触者として特定された場合、自宅等待機を行う必要があります。自宅等待機とは、家庭内の他の人と離れた別室で過ごし、病気の兆候がないか健康状態を経過観察することです。一部の国では、自宅以外の場所で接触者が待機できるように専用の施設を設置しています。安全に自宅等待機する方法については、居住地域の保健所にお問い合わせください。

WHOは、COVID-19ウイルスに感染した人と最後に接触してから14日間の自宅等待機を推奨していますが、国によってその期間が異なる場合があります。お住まいの国や地域の保健所に確認してください。

デジタル接触追跡のデータはどのように保存・保護されますか?

追跡アプリのデータ保存は、国の保健当局が管理する中央サーバーで保存・処理される場合と、ユーザーの携帯電話で保存・処理される場合があります。データ保護を管轄する一部当局の間では、ユーザーの携帯電話にデータを保存することで、ユーザーが医療機関と共有する情報量をよりコントロールできるようになるため、プライバシーが向上するという見解が示されています。したがって、医療機関がこのようなデータを収集・使用する場合、デジタル追跡システムの運用上厳密に必要な情報のみに限定される可能性があります。

いずれの方法を選択する場合も、政府や第三者機関は、「COVID-19の接触者追跡のためのデジタル接触追跡の使用に関する倫理的考察に関するWHOガイダンス」に沿ったデジタル追跡システムにしなければなりません。デジタル追跡に参加する人の個人情報とプライバシー保護は、人権と市民的自由を確実に保護し、公共の信頼を確立するために重要です。

自宅等待機とは何ですか?隔離とはどう違うのでしょうか?

自宅等待機(quarantine:濃厚接触者の待機)とは、COVID-19感染が疑われるまたは陽性となった人の接触者が、他の人から離れて過ごすことを指します。実際に感染しているかどうかは関係ありません。

隔離(isolation:感染者の隔離)とは、COVID-19ウイルスに感染していることがわかっている人が、感染していない他の人から離れて過ごすことです。

自宅等待機も隔離も、ウイルスのまん延防止に役立ちます。

自宅等待機はどのように行えばいいですか?待機中の体調管理はどうすればいいのでしょうか?

WHOは、他の人への感染リスクを最小限にするために、感染が確定した人と最後に接触してから14日間の自宅等待機を推奨しています。待機期間中は、家庭内の他の人とは離れて過ごしてください。別々の部屋にいられない場合は、他の人から少なくとも1メートル以上離れましょう。離れる距離が大きいほど効果的です。十分な食料と水、そして他の人と連絡を取る手段を確保してください。自宅等待機を行う空間は風通しの良い場所にしてください。他人との接触は最小限にすべきです。待機期間中に誰かに来てもらう場合は、お互いに医療用マスクを着用し、可能であれば窓を開けておき、訪問の前後に手を清潔にする必要があります。理想的には、待機期間中に食事や物資を提供してくれる訪問者は一人だけにし、COVID-19の重症化リスクが低い人にしてください。

※オミクロン株に対する自宅等待機期間の運用については、自治体および政府の発表に準じてください。

自宅等待機により心配や不安になることがありますが、これは正常なことです。しかしまた、自分自身を大切にする機会にもなります。電話や通話アプリを使って大切な人と連絡を取ったり、映画や本を見たり、室内で運動したり、手芸をしたり、今までできなかったことを行う機会にしてください。食料品や薬などの必需品を手に入れる際は、家族や友人に頼んだり、宅配サービスを利用したりしてください。

自宅等待機時の体調管理については、こちらの動画をご覧ください。

地域での接触者追跡対策を支援するために、個人としてできることはありますか?

COVID-19を制御するためには、すべての人が役割を果たす必要があります。接触者追跡は、地域の一人一人が情報を理解し、参加し、協力してくれることが欠かせません。地域の公衆衛生・社会的対策を理解し、保健所が症例・接触者調査を行えるよう協力してください。またモニタリングに同意し、COVID-19の兆候や症状を速やかに報告し、COVID-19の感染が確認された場合には自宅等待機・隔離にむけて準備してください。

さらに、物理的距離の確保や他のすべての感染対策を取りつつ、隔離や自宅等待機を行わなければならない親族や友人を支援することもできます。電話で様子を伺い、必要であれば家に物資を届けてください。COVID-19の感染を防ぐには、私たち一人一人が家族や友人、地域社会を守るために役割を果たす必要があります。

国外に渡航する場合、空港や目的地で接触者追跡の担当者に正確な情報を提供する必要がありますか?自分の個人情報がどのように使われるのか心配です。

はい。接触者追跡を成功させるためには、要求されたときに正確な情報を提供することが重要です。各国の当局は渡航者に対して、渡航時の健康状態や過去2週間以内にCOVID-19の確定例または疑い例に曝露された可能性を報告し、健康状態のモニタリングや国際的な接触者追跡を目的として連絡先を提供するよう要求することができます。また到着した乗客に対し、国のCOVID-19デジタル接触追跡アプリのダウンロードおよび使用を要求する場合もあります。詳細は渡航前に各国の当局や航空会社に確認してください。