Q&A(COVID-19):子供のマスク使用

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Q&A: 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する子供のマスク使用

UNICEF / WHO 合同 2020年8月21日版

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子どもはマスクを着用する必要がありますか?

WHOは、人々がそれぞれの地域で推奨される慣行について常に地方自治体に相談し、それに従うことを勧めています。WHOによって結集された国際的かつ学際的な専門家グループは、COVID-19感染症と子どもの感染に関するエビデンスと、子どもによるマスクの使用に関する限られた利用可能なエビデンスをレビューしました。
これと、子どもの心理社会的な必要性や発達上の節目などの他の要因に基づいて、WHOとユニセフは次のようにアドバイスします。
5歳以下の子どもはマスクを着用する必要はありません。これは、子どもの安全と全体的な利益、および最小限の支援でマスクを適切に使用する能力に基づいています。
WHOとユニセフは、6-11歳の子どもにマスクを使用する決定は以下の要因に基づくべきであると助言しています。
• 子どもが住んでいる地域で感染が蔓延しているかどうか
• マスクを安全かつ適切に使用する子どもの能力
• マスクが身近にあるか、および特定の場所(学校や保育サービスなど)でのマスクの洗浄と交換
• マスクの着脱、安全につける方法に関する適切な大人の監督と指導
• 教師、保護者/介護者、および/または医療従事者と相談して、知的発達と心理社会的発達にマスクを着用することが持つ潜在的な影響
• 高齢者や他の基礎疾患のある人など重症化のリスクが高い人々と、子どもが持つ特定の場面や交流
WHOとユニセフは、12歳以上の子どもは、特に他の人から少なくとも1メートルの距離を確保できず、その地域で感染が広まっている 場合は、大人と同じ条件でマスクを着用するように助言しています。

マスクの種類、選択方法、着用方法の詳細については、こちらをご覧ください。

5歳以下の子どもがマスクを着用したり、マスクを着用する必要がある状況はありますか?

一般的に、5歳以下の子どもはマスクを着用する必要はありません。このアドバイスは、子どもの安全と全体的な利益、および最小限の支援でマスクを適切に使用する能力に基づいています。 5歳以下の子どもにマスクを着用するという地域での要求がある場合や、病気の人の近くにいるなど、状況によっては特別な必要性がある場合があります。このような状況で、子どもがマスクを着用している場合、親または他の保護者は、マスクの安全な使用を監督するために直接見えるところにいる必要があります。

発達上の障害のある子どもはマスクを着用する必要がありますか?

発達上の問題、障害、またはその他の特定の健康状態のあるあらゆる年齢の子どもにマスクを使用することは必須ではなく、子どもの親、保護者、教育者、および/または医療従事者によって個々に評価されるべきです。いずれにせよ、マスクに耐えることが困難なほど、認知機能または呼吸機能に問題がある子どもは、マスクを着用する必要はありません。

免疫システムの異常をきたす健康問題や病状のある子どもはマスクを着用する必要がありますか?

嚢胞性線維症や癌などの基礎疾患のある子どもは、医療従事者と相談して医療用マスクを着用する必要があります。医療用マスクは、マスクを着用している人を保護し、他人への感染を防ぎます。重症化のリスクが高い基礎疾患のあるすべての人に推奨されます。

子どもはどの種類のマスクを着用する必要がありますか?

一般的に健康な子どもは、非医療用または布製のマスクを着用できます。これにより、発生源の管理が行えます。つまり、感染していて、感染していることに気付いていない場合に、ウイルスが他の人に感染するのを防ぎます。マスクを与える大人は、布製マスクが正しいサイズであり、子どもの鼻、口、あごを十分に覆っていることを確認する必要があります。
嚢胞性線維症、癌、免疫抑制などの基礎疾患のある子どもは、医療従事者と相談して、医療用マスクを着用する必要があります。医療用マスクは、ウイルスの拡散と着用者の保護を管理するものであり、COVID-19で重症化のリスクが高い人に推奨されます。

子どもはどのようにマスクを着用する必要がありますか?

子どもはマスクを着用するために大人と同じ原則に従う必要があります。これには、マスクを装着する前に、アルコールを用いた擦式手指消毒をする場合は少なくとも20秒、石鹸と水を使用する場合は少なくとも40秒手を洗浄することが含まれます。マスクが鼻、口、あごを覆うのに適切なサイズであることを確認してください。子どもたちにマスクの前面に触れたり、あごの下に引っ張り下げたり、口の中に入れたりしないなど、マスクを適切に着用する方法を教える必要があります。マスクはバッグや入れ物に保管し、他の人と共有しないでください。

マスクの着脱、手入れの方法に関するビデオなど、詳細については、こちらをご覧ください。

子どもは家でマスクを着用する必要がありますか?

COVID-19を示唆する症状のある子供は、耐えられる限り、医療用マスクを着用する必要があります。症状のある子どもは隔離されるべきであり、症状が軽度であっても、気分が悪くなり始めたらすぐに医師の診察を受けてください。自宅で病気の子どもの1メートル以内にいる家族/介護者もマスクを着用する必要があります。
病気であるか、COVID-19を引き起こすウイルスで陽性と判定された同居者は、可能であれば他のすべての人から隔離されるべきです。子どもが自宅の病気の人の1メートル以内の場所にいる場合、大人と子どもはその間医療用マスクを着用する必要があります。

子どもと一緒に働く教師や他の大人はマスクを着用する必要がありますか?

感染が蔓延している地域では、60歳未満で一般的に健康なすべての成人は、他の人から少なくとも1メートルの距離を保証できない場合は布製マスクを着用する必要があります。これは、子ども同士が密接に接触している可能性のある子どもと一緒に働く大人にとって特に重要です。
60歳以上の成人、または心臓病、糖尿病、肺がんなどの基礎疾患がある成人は、COVID-19による重症化のリスクが高いため、医療用マスクを着用する必要があります。

マスクの着脱、手入れの方法に関するビデオなど、詳細については、こちらをご覧ください。

子どもはスポーツをしたり、運動をしたりする時にマスクを着用する必要がありますか?

呼吸を妨げないように、スポーツをしたり、走ったり、ジャンプしたり、遊び場で遊んだりするなどの運動をするときは、マスクを着用しないでください。子どものためにこれらの活動を調整する場合、他のすべての重要な公衆衛生対策を奨励することが重要です:他の人から少なくとも1メートルの距離を維持し、一緒に遊ぶ子ども達の数を制限し、手指衛生用品が容易に使え、それらを使用することを勧めます。

布製マスクに代わるものとしてフェイスシールドのようなものはありますか?

COVID-19流行中に、障害や、教師が口を見る必要があるスピーチクラスなどの特定の状況では、マスクを着用できない子供がいる場合もあります。このような場合、フェイスシールドはマスクの代替と見なされる場合がありますが、ウイルスが他の人に感染するのをマスクと同程度防ぐことはできません。
フェイスシールドを使用することを決定した場合は、顔全体を覆い、顔の側面を包み込み、あごの下まで伸ばす必要があります。身に着けている間は、それを壊して目や顔を傷つける可能性のある怪我をしないように注意する必要があります。

関連資料:

Advice on the use of masks for children in the community in the context of COVID-19
Annex to the Advice on the use of masks in the context of COVID-19

非公式日本語訳/ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行下のコミュニティにおける子どものマスク使用に関するアドバイス (暫定ガイダンス「新型コロナウイルス(COVID-19)に関わるマスク使用に関するアドバイス」付録資料)UNICEF / WHO 合同