2018-04-27

「ASEAN諸国の高齢化を考慮したユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)促進のための研究」ワークショップを開催

WHO神戸センターと神奈川県はASEANの研究チームを対象としたワークショップ「UHCと高齢化の影響に関する研究開発プログラム」を3月26日~29日、横浜で開催しました(協力:厚生労働省)。このワークショップは昨年7月に開催された「日・ASEAN保健大臣会合 ~ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)と高齢化~」のフォローアップとして、WHO神戸センターが公募した「ASEAN諸国の高齢化を考慮したユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)促進のための研究」の最終選考段階の研究計画の強化を目的として開催されました。

冒頭に神奈川県の黒岩祐治知事は、高齢社会に対応する革新的な保健医療政策への強い意欲と支持を表明し、ASEAN 9カ国と日本からの参加者を歓迎するとともに、「このワークショップを通して、参加者の皆様が神奈川県の革新的な保健医療政策についての理解を深めるとともに、ASEANと神奈川県の研究者の間で、今後の連携に繋がるネットワークが形成されることを期待します」と述べました。

続いて、WHO神戸センターのサラ・ルイーズ・バーバー所長は「WHOとWHO神戸センターは、ASEAN諸国のUHC推進に関する研究をこれからも積極的に支援していきます」と話しました。

また、神奈川県から高齢化対策の一環として県が取り組むME-BYO(未病)のコンセプトについて、WHO神戸センターからは本研究プログラムの目的について、「ASEAN諸国の保健制度の発展-高齢化と疾病負担-」「WHO神戸センターの研究の品質管理」をテーマに説明しました。 午後のセッションでは各研究チームがそれぞれの研究計画を発表し、他の国の参加者と活発な議論が繰り広げられました。

2日目は、神奈川県のライフイノベーションセンターや川崎市の殿町国際戦略拠点にある保健医療関連施設を視察し、3日目と4日目は研究計画書を強化するためにWHOスタッフが各研究チームを支援しました。

フィリピン大学のカニラ助教は、「このワークショップはWHOスタッフの助言を受けて研究計画を強化する貴重な機会となりました。戦略的に国内で研究を進めることの重要性を認識しました」と述べ、ハノイ保健政策戦略機関のトラン氏は、「WHOスタッフと議論できたことが有意義でした。具体的な強化の方法について理解することができました。」と述べました。ワークショップの最後には、各研究チームがインプットを受けて修正した研究計画と研究実施プランについて発表しました。

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