2023-05-17

世界災害救急医学総会にて健康危機リサーチネットワークのメンバーが発表

世界災害救急医学会(The World Association for Disaster and Emergency Medicine: WADEM)の年次総会が5月にアイルランドのキラーニーで開催され、WHO神戸センターで災害・健康危機管理の研究分野を担当する茅野龍馬医官が出席しました。

WHOはこの総会で、災害・健康危機管理に関するセッションを主催し、WHO本部のカイ・フォン・ハーブー氏と茅野医官が共同して、WHOにおける防災と災害・健康危機管理に関する取り組みや研究事例について話し合いました。茅野医官が座長をつとめたパネルディスカッションでは、WHO災害・健康危機管理に関するグローバルリサーチネットワーク(Health EDRM RN)のメンバーが登壇し、現在進行中の研究活動を報告し、ウェビナーや研修プログラムの共催、国際的な共同研究プロジェクトなど、グローバルな協働を促進する上でHealth EDRM RNが果たしている役割の重要性を強調しました。また、アジア太平洋災害精神保健ネットワーク (The Asia Pacific Disaster Mental Health Network) などの研究パートナーの設立や、出版物「WHO災害・健康危機管理枠組」(2019年)および「WHO災害・健康危機管理の研究手法に関するWHOガイダンス」(2022年改訂)の共同執筆を例に、これまでの活動実績を発表しました。

パネルディスカッションでは今後の戦略についても触れ、研修コースの設立、地域・世界規模での会議における協働やネットワーキング、またエビデンス普及に向けた戦略の強化などについて議論しました。WADEM総会の関連情報については、#wadem2023もご確認ください。

 

協力をいただいた以下の方々に感謝します。

アンドリュー・ラヴェル氏(米国、世界災害救急医学会)

ヴァージニア・マレー教授(英国、英国健康安全保障庁)

オドゲレル・チメドオチル氏(広島大学)

ベンジャミン・ライアン氏(米国、ベイラー大学)

カイ・フォン・ハーブー氏(WHO)

久保達彦氏(広島大学)

 

写真:改訂版WHOガイダンスを紹介する久保達彦氏、オドゲレル・チメドオチル氏、カイ・フォン・ハーブー氏、ヴァージニア・マレー教授、茅野龍馬医官、ベンジャミン・ライアン氏。

画像提供:WADEM