2017-09-23

WKCフォーラム「WHO神戸センターと市民の健康を考える」を開催

「健康創造都市KOBE推進会議」開設を記念しWHO神戸センターと神戸市は共同でWKCフォーラム「WHO神戸センターと市民の健康を考える」を9月23日、神戸ポートピアホテルで開催しました。

第一部では、久元喜造神戸市長の挨拶に続き、WHO神戸センターのサラ・ルイーズ・バーバー所長は「WHO神戸センターの新しい研究~UHC、イノベーション、高齢化~」をテーマに講演し「1950年の日本の平均余命はわずか58歳で、脳卒中予防のための啓発プログラムが展開された。その結果、住民一人ひとりが食生活、減塩、禁煙、血圧管理などに配慮するようになり、いまの長寿世界一がある。行政のリードと人々のアクション、この二つの側面をうまく連動させることが重要。早期介入と健康増進策が効を奏した。高齢先進国の日本には世界が注目しており、WHO神戸センターはこれからも研究を通じて、世界に発信していきたい」と語りました。

続いてWHO神戸センター茅野龍馬医官が「神戸とのコラボレーション~認知症に関する取り組み~」をテーマに講演し、世界的な高齢化が進む中、認知症は2050年には世界全体で1億3千万を超えると紹介。「根本的な治療薬がない中、増え続ける医療・介護等の負担に社会がどう対策するかが国際的な課題」とし、「神戸市のご協力のもと、神戸大学と行う共同研究を通して、認知症の早期発見・早期介入を実践する地域モデルを提示していきたい」と述べました。

その後、前田潔・神戸市認知症対策監(神戸学院大学教授)が、「神戸市の認知症への取り組み」というテーマで、神戸市における認知症初期集中支援チームの取り組みや、神戸市が推進する「認知症の人にやさしいまちづくり」の施策について紹介しました。

 

また、第二部では健康創造都市KOBE推進会議座長の菊池晴彦神戸市医療政策顧問(京都大学名誉教授)が、「健康創造都市KOBE推進会議の取り組み」を紹介し、 最後に京都大学川上浩司教授が「生涯を通じた健康づくり」をテーマに講演し、これまでの全国の市町村の健診データを活用した研究を紹介し、「人生の早い段階から「ライフコース」を通じて健診データをビッグデータ化していくことによって、各自治体では保健課題の明確な把握と、効果的な保健政策の立案が可能になる」と話しました。

市民など約150人が参加しました。 ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

プレゼンテーション

  • 「神戸とのコラボレーション~認知症に関する研究~」WHO神戸センター医官 茅野龍馬(Part1, Part2, Part3)

フォーラム開催のご案内