2013-06-21

新・原著論文: 「路上喫煙禁止区域内に設置された喫煙所がもたらす健康への影響に関する調査研究」

WHO神戸センターは、路上喫煙禁止区域内に設けられた喫煙所がもたらす健康への影響に関する調査研究を行い、その成果を学術論文として Kobe Journal of Medical Sciences に発表しました。

日本は2004年に世界保健機関たばこ規制枠組条約 (FCTC) に署名、本条約の締約国としての規程実施が進められるも、国の政策としての履行状況は限定的であると言わざるをえません。世界的にみると、飲食スペース、海岸、公園、学校などが屋外禁煙対象となっています。しかしながら、日本では、屋外禁煙区域内のほとんどに喫煙所が設けられているのが現状で、受動喫煙防止の妨げとなっています。本研究では、路上喫煙防止条例が施行されている兵庫県神戸市において、喫煙所が及ぼす空気質への影響を調査しました。2012年8月、路上喫煙禁止区域内に設置された喫煙所で、粉塵計を用いた空気質測定を実施しました。

Yamato, H, Mori, N, Horie, R, Garcon, L, Taniguchi, M, Armada, F. Designated Smoking Areas in Streets Where Outdoor Smoking is Banned. Kobe Journal of Medical Sciences, Vol. 59, No. 3, pp. E93-E105, 2013