2011-06-23

ポリオ撲滅に向けて最後の一押し

「ポリオをなくそうチャリティーコンサート」が国際ロータリー第2680地区主催で、兵庫県公館で催されました。ポリオは主に5歳以下の小児が感染し、少数の感染者(約0.5%)には一生続く麻痺が残り、場合によっては死に至る疾病ですが、ワクチンで予防可能です。1988年、166カ国の代表が出席した第41回世界保健総会においてポリオを世界から撲滅する決議を採択し、これにより「ポリオ撲滅のためのグローバルイニシアティブ」”Global Polio Eradication Initiative” が WHO、国際ロータリー、米国疾病予防管理センター(USCDC)とUNICEFにより推し進められてきました。これまでの成果は絶大で、現在ポリオ常在国はアフガニスタン、インド、ナイジェリア、パキスタンの4カ国のみとなっています。

この長年のグローバルなパートナーシップに基づき、コンサートにはWHO神戸センターのクマレサン所長が招かれ、井戸敏三兵庫県知事とともに開会のあいさつに立ちました。続いて行われたパネルディスカッションでは、元WHO本部のメディカルオフィサーで現在は国立感染症研究所でポリオ等感染症対策を担当なさっている中島一敏氏が世界のポリオについて、丸山小児科医院院長の丸山義一氏が日本で見られたポリオについて、兵庫県立こども病院院長の丸尾猛氏が日本でのポリオワクチンに対する最近の論点などについてお話されました。進行役は神戸大学の中園直樹教授が務められ、専門的な内容を分かりやすくご紹介くださいました。 会場は満員で、立ち見もでる盛況ぶりでした。