Q&A(COVID-19):子供とマスク
新型コロナウイルス感染症(COVID-19):子供とマスク
2022年3月7日 改訂版|Q&A
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このQ&AはWHOとUNICEFによって作成されました。各国はこのパンデミックにおいて、伝播の強度の変化、懸念される変異株の蔓延や、医療システムの対応能力など、さまざまな状況に直面しています。パンデミックの進行にともない、防護策に関する国の政策は、必要に応じて迅速に調整されています。
子どもはマスクを着用する必要がありますか?
子供のマスクの使用に関する決定は、子供にとって最も利益があるべきです。子供たちが遊び、教育を受け、日常の活動を続けることができるように、マスクの使用については柔軟でなければなりません。これらの活動は、子どもの発達と健康における重要な部分です。マスクがないために子供が学校や活動へのアクセスを拒否されるべきではありません。
国や地域によっては、特定のポリシーや推奨事項が定められている場合があります。お住いの国または地方の保健局または省庁から提供されたガイダンスに従ってください。
WHOとUNICEFは次のことを推奨しています。
1. 5歳以下の年齢層では、補助や見守りなしにマスクを適切に着用できない可能性があるため、マスクを着用する必要はありません。
2. SARS-CoV-2が蔓延している地域では、6〜11歳の子供はフィットしたマスクを着用することをお勧めします。
- 少なくとも1メートルの物理的距離を維持できる場合でも、換気が不十分か、不明である環境において
- 換気が十分であったとしても、少なくとも1メートルの物理的距離を維持できない屋内において
3. 12歳以上の青年期では、大人と同じマスクの使用に関するWHOの推奨事項に従う必要があります。
ワクチン接種の状況や以前の感染歴に関係なく、SARS CoV-2が蔓延している場所で家族以外の人とやり取りするときには鼻と口を覆う適切なマスクを着用する必要があります。以下の状況に気をつけましょう。
- 換気が不十分であるとわかっている、または評価できない場合や、換気システムが適切に維持されていない室内環境において。(この場合は1メートルの物理的距離が取れるかどうかに関係なく。)
- 換気が十分であっても1メートルの物理的距離を確保できない場合。
- 室外環境でも、1メートルの物理的距離を確保できない場合。
可能な限り、全年齢の子供においてマスクを着脱するときに手を清潔に保つことが重要です。
保護者、教師、または子供と会話する他の大人がマスクを着用し、国の予防接種方針に従ってCOVID-19の予防接種を受けるように要求するなど、マスク使用に耐えられない子供のために安全な環境を保つ必要があります。
5歳以下の子どもでもマスクを着用する必要がありますか?
一般的に、5歳以下の小児はマスクを着用する必要はありません。ただし、保護者が子供にマスクを付けることを選択する場合があります。例えば、子供が重度の病気を発症するリスクが高い人と接触する際や、体調不良の人の周りにいる場合などです。この年齢の子供に関しては、長期間または見守りなしでマスクを着用しないでください。
子供に障害がある時、マスクはつけるべきですか?
認知機能の障害または呼吸障害、発達障害、またはその他の特定の健康状態のためにマスクの着用が困難な子供は、着用する必要はありません。
子供がマスクを着用するかどうかのそれぞれの決定は、可能な場合は子供に医療を提供している人と相談して話し合う必要があります。
保護者、教師、または子供と会話する他の大人がマスクを着用し、国の予防接種方針に従ってCOVID-19の予防接種を受けるように要求するなど、マスク使用に耐えられない子供のために安全な環境を作る必要があります。
免疫システムの異常をきたす健康問題や病状のある子どもはマスクを着用する必要がありますか?
COVID-19による重篤な合併症のリスクが高い子供には、医療用マスクの使用をお勧めします。これには、糖尿病、心臓病、慢性肺疾患、慢性腎臓病、免疫抑制、HIV、肥満、精神障害、癌などの基礎疾患のある子供が含まれます。
子どもはどの種類のマスクを着用する必要がありますか?
子供は鼻、口、あごを覆うフィットしたマスクを着用する必要があります。
WHOが一般向けに推奨しているマスクには3つのタイプがあります*
- 規格に準拠した再利用可能な非医療用マスク
- 使い捨て医療用マスク
- 他の選択肢がない場合は、自家製の多層(布)マスクを含む、他のタイプの再利用可能な非医療用マスク
*マスクの種類、選択方法、着用方法の詳細については、こちらをご覧ください。
子どもはどのようにマスクを着用する必要がありますか?
大人と子供は、安全なマスク着用のために、同じ原則に従う必要があります。一部の子供は、手助けや監視なしにマスクを適切に着用できない場合があります。マスクをする子供を補助する親または保護者は、マスクの安全性について話し、子供がマスクを正しく着用する方法の理解を助ける必要があります。子供がマスクを付けたり外したりするのを手伝う際は、自分のマスクを付けたり外したりするときと同じ手順に従ってください。
マスクを着用する前と取り外した後、手をきれいにし、鼻、口、あごを覆う適切なマスクを着用するように子供を促しましょう。マスクを他の人と共有しないことは重要です。
マスクの着脱方法や手入れに関するビデオなど、詳細については、こちらをご覧ください。
子どもは家でマスクを着用する必要がありますか?
子供の健康を第一に考え、家庭でのマスク着用が最も安全な場合もあります。
来客の場合は、屋内よりも屋外で集まる方が安全です。外から人が家に来る場合や、換気が悪い場合、または少なくとも1メートルの物理的な距離を維持できない場合は、皆がマスクを着用するのが最善かもしれません。
COVID-19の症状がある子供は、共有スペースにいるときは、耐えられる限り自宅で医療用マスクを着用する必要があります。自宅内で体調不良の子供から1メートル以内に近づく家族・介護者も医療用マスクを着用する必要があります。
詳細については、新型コロナウイルス(COVID-19)Q&A:家族や介護者のための在宅ケアを参照してください。
子どもと一緒に働く教師や他の大人はマスクを着用する必要がありますか?
SARS-CoV-2が蔓延している地域では、子供と接する60歳未満の成人は、次のような場合に鼻と口を覆うよくフィットしたマスクを着用する必要があります。
- 換気が不十分であるとわかっている、あるいは評価できない場合や、換気システムが適切に維持されていない室内環境において。(1メートルの物理的距離が取れるかどうかに関係しない。)
- 換気が十分であっても1メートルの物理的距離を確保できない場合。
60歳以上の成人、あるいは心疾患、糖尿病、がんなどの基礎疾患を持つ場合は、COVID-19にかかり重症化するリスクが高いので、医療用マスクをつけるべきです。
子どもはスポーツや運動をする時にマスクを着用する必要がありますか?
呼吸を妨げないように、スポーツをしたり、走ったり、ジャンプしたり、遊び場で遊んだりするなどの運動をするときは、マスクを着用しないでください。子どものためにこれらの活動を調整する場合、他のすべての重要な公衆衛生対策を奨励することが重要です。
- 屋内で集まるよりも屋外を選ぶようにしてください。
- 集会を屋内で行う必要がある場合は、窓を開けて換気してください。
- 他の人から少なくとも1メートルの距離を保ち、一緒に遊ぶ子供の数を制限します。
- 手指衛生設備にアクセスできるようにし、子供たちにそれらを使用するように勧めます。
布製マスクに代わるものとしてフェイスシールドのようなものはありますか?
COVID-19流行中に、障害や、教師が口を見る必要があるスピーチクラスなどの特定の状況では、マスクを着用できない子供がいる場合もあります。このような場合、フェイスシールドはマスクの代替と見なされる場合がありますが、ウイルスが他の人に感染するのをマスクと同程度防ぐことはできません。
フェイスシールドを使用することを決定した場合は、顔全体を覆い、顔の側面を包み込み、あごの下まで伸ばす必要があります。身に着けている間は、それを壊して目や顔を傷つける可能性のある怪我をしないように注意する必要があります。