医療技術評価:高齢者のための医療技術の優先付け基準の開発

Implementation:

2017年6月 プロジェクト開始、2017年12月 プロジェクト終了

Implementing partners:

インペリアル・カレッジ・ロンドン

Location of research:

Global

Total Budget:
US$ 10,000

近年、高齢者の健康増進のために多くの新技術が開発されています。本報告書では、特に低・中所得国の機能的能力の低下に直面する高齢者のための医療技術を政策的に選定する際の優先付けの基準を明らかにします。また、ホライズン・スキャニング・システムにこの基準を適用し、高齢者にとって有益性が高く見込まれる医療技術を評価します。

手法                                                                     

2000年1月1日から2017年9月1日の間に発表された関連文献をMEDLINE(医療文献検索)、EMBASE™(薬学・医学文献検索)、コクラン・ライブラリーなどの主要な学術データベースから検索し、さらにGoogleおよびGoogle Scholarの検索でこれを補い、迅速レビューを実施しました。また、既存のホライズン・スキャニング・システムのレビューを行い、新たな医療技術の優先付けにこれまで使用されてきた基準およびプロセスを検討しました。これらをもとに作成した基準を、カナダ医薬品・医療機器審査機構(CADTH)が一般公開している医療技術リストと照らしました。リストには2016年後半から2017年前半に特定された66種類の新たな医療技術が挙げられましたが、CADTHが挙げたリストの中から高齢者に有効な技術に絞りこんで再評価した結果、25の技術が選別されました。そして、それらを高齢者用の医療技術の優先付け基準に照らして検討しました。

結果                                                                     

高齢者向け医療技術の優先付け基準を高齢者のニーズ、臨床的価値、費用、科学的エビデンスの有無、公平性・平等性、個人の幸福、患者の自律性、文化の8つの領域に分類することができました。判定プロセスの結果、高齢者の健康と生活の質を改善する可能性がある6つの医療技術を特定しました。

考察・結論                                                              

本研究で特定した基準は、心身の能力低下を経験している高齢者のニーズを反映するとともに、新技術導入のさらなる促進に影響を与える要因についても示唆しており、先進国と途上国いずれにおいても、新技術に関する情報を集めた多様なデータ源に適用することができます。また、本報告書の知見は、高齢者人口に対する今後の医療技術優先付けプロセスに活用できます。

今後、さらにこの基準を改良し、優先付けプロセスを決定していくためには、さらなる研究を実施し、イノベーションが最も求められる保健課題を明らかにする必要があります。

 

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